Pythonのプログラムは、ソースコードを上から下へと順番に実行します。しかし、関数やクラスの定義はその場で実行されるわけではなく、それらが呼び出されたときに初めて実行されます。
例えば、以下のようなコードを考えてみましょう。
def greet():
print("Hello, world!")
greet()
このコードを実行すると、「Hello, world!」と表示されます。greet
関数の定義は先に書かれていますが、その中身が実行されるのはgreet()
と呼び出されたときです。
また、Pythonのインタプリタは、コード全体を理解したあとに実行するのではなく、前から順番にコードを理解しながら実行します。そのため、関数やクラスを使用する前に定義しておく必要があります。
しかし、この実行順序には注意が必要です。特に、複数のファイルを扱う大規模なプログラムでは、ファイルがどの順序で読み込まれ、処理されるかを理解しておくことが重要です。
以下に、複数のPythonファイルがどのように実行されるかを示す簡単な例を示します。
# file1.py
import file2
def func1():
print("This is func1 in file1.")
file2.func2()
func1()
# file2.py
def func2():
print("This is func2 in file2.")
このとき、file1.py
を実行すると、「This is func1 in file1.」と「This is func2 in file2.」が順に表示されます。file1.py
が最初に実行され、その中でfile2.py
がimportされ、file2.func2()
が呼び出されるためです。
このように、Pythonの実行順序を理解することは、プログラムの動作を予測し、デバッグを行う上で非常に重要です。特に、複数のファイルやモジュールを扱う場合には、この順序を頭に入れておくことをお勧めします。.