Pythonでは、threading
モジュールを使用してマルチスレッド処理を行うことができます。特に、一時停止と再開の機能は、スレッドの制御において重要な役割を果たします。
スレッドの一時停止
スレッドの一時停止は、threading.Event
クラスのwait()
メソッドを使用して実現できます。このメソッドは、内部の値がTrue
になるまでスレッドの動作を停止させます。
import threading
class MyThread():
def __init__(self):
self.started = threading.Event()
self.thread = threading.Thread(target=self.func)
self.thread.start()
def func(self):
self.started.wait()
# スレッドの処理をここに書く
上記のコードでは、MyThread
クラスのインスタンスを作成すると、新しいスレッドが開始されます。しかし、func
メソッド内のself.started.wait()
により、スレッドはすぐに一時停止します。
スレッドの再開
スレッドの再開は、threading.Event
クラスのset()
メソッドを使用して実現できます。このメソッドは、内部の値をTrue
に設定し、wait()
メソッドによって一時停止されていたすべてのスレッドを再開します。
my_thread = MyThread() # スレッドを開始し、すぐに一時停止
my_thread.started.set() # スレッドを再開
上記のコードでは、my_thread.started.set()
により、一時停止していたスレッドが再開されます。
まとめ
Pythonのthreading
モジュールを使用すると、スレッドの一時停止と再開を簡単に制御することができます。これにより、複数のタスクを効率的に並行処理することが可能になります。ただし、スレッドの制御は複雑な問題を引き起こす可能性があるため、注意深く取り扱う必要があります。.