Raspberry PiとPythonを用いて並列処理を行う方法について解説します。この記事では、具体的なコード例とともに、MPI(Message Passing Interface)という仕様・規格を用いた並列処理の実装について説明します。
Raspberry Piと並列処理
Raspberry Piは、複数のコンピュータで分散・並列処理を行う際の実行基盤として利用できます。この記事では、2台以上のRaspberry Piを用いて、同一ネットワーク上でSSH通信が可能な状態を前提とします。
MPIとPython
MPIは、1つの目的を複数のコンピュータで分散・並列処理する際に用いられる仕様・規格です。Pythonでは、mpi4py
というライブラリを用いてMPIを利用することができます。
以下に、Pythonとmpi4py
を用いた並列処理の基本的なコード例を示します。
#!/usr/bin/env python
""" Parallel Hello World """
from mpi4py import MPI
import sys
size = MPI.COMM_WORLD.Get_size()
rank = MPI.COMM_WORLD.Get_rank()
name = MPI.Get_processor_name()
print("Hello, World! I am process %d of %d on %s." % (rank, size, name))
このコードは、各プロセスが自身のランク(識別番号)と、全プロセス数、そしてプロセッサ名を出力するものです。
まとめ
この記事では、Raspberry PiとPythonを用いた並列処理の基本的な方法について解説しました。具体的なコード例とともに、MPIという仕様・規格を用いた並列処理の実装方法を紹介しました。これらの知識を活用して、効率的な並列処理を実現しましょう。.