Ubuntuには最初からPythonがインストールされており、そのまま利用可能です。しかし、このPythonは、OSがさまざまな機能を提供するために使用しています。ユーザが勝手にパッケージを導入したりすると、OSの安定性を損なうことも考えられますので、別途、新しいPythonをインストールするのが一般的です。
Pythonのソースコードをダウンロードし、インストールする手順を紹介します。まず、必要なビルドツールとライブラリをインストールします。次に、Python公式サイトからソースコードをダウンロードします。ダウンロードしたファイルは、次のコマンドで解凍します。
$ tar xJf Python-3.x.y.tar.xz
次に、Pythonをビルドしてインストールします。
$ cd Python-3.x.y
$ ./configure
$ make
$ sudo make install
ビルドしたPythonは/usr/local/bin
にインストールされ、python3
コマンドまたはpython3.x
コマンドで起動できます。
また、pyenvを利用すると、ソースのダウンロードからインストールまで、コマンド一つで実行できます。
git clone git://github.com/pyenv/pyenv.git
pyenv/plugins/python-build/bin/python-build 3.8.3 ~/python3.8
複数バージョンのPythonを同時に利用する場合は、python3
コマンドで実行したいバージョンのPythonだけをmake install
でインストールし、それ以外のバージョンは$ sudo make altinstall
でインストールします。これにより、python3
コマンドでは主に使用するバージョンのPythonを起動し、それ以外のバージョンのPythonはpython3.7
のように、バージョンを指定して実行できるようになります。.