Kotlinの内部クラスとネストクラスの違い

Kotlinには内部クラスとネストクラスという2つの異なるクラスの定義方法があります。これらの違いを理解することは、Kotlinプログラミングで重要です。内部クラスとネストクラスの主な違いについて説明し、具体的なコード例を提供します。

内部クラス (Inner Class)

内部クラスは、外部クラスのインスタンスに依存しています。つまり、内部クラスのインスタンスを作成するには、外部クラスのインスタンスが必要です。内部クラスはinnerキーワードで定義されます。

class OuterClass {
    private val outerProperty: Int = 10

    inner class InnerClass {
        fun printOuterProperty() {
            println("Outer property: $outerProperty")
        }
    }
}

fun main() {
    val outer = OuterClass()
    val inner = outer.InnerClass()
    inner.printOuterProperty()
}

この例では、InnerClassは外部クラスOuterClassのインスタンスにアクセスできるため、printOuterPropertyメソッドでouterPropertyにアクセスできます。

ネストクラス (Nested Class)

ネストクラスは、外部クラスのインスタンスに依存しません。ネストクラスは通常のクラスと同様に定義されます。

class OuterClass {
    private val outerProperty: Int = 10

    class NestedClass {
        fun printOuterProperty() {
            // 外部クラスのプロパティにアクセスできない
            println("Cannot access outer property")
        }
    }
}

fun main() {
    val nested = OuterClass.NestedClass()
    nested.printOuterProperty()
}

この例では、NestedClassは外部クラスのインスタンスにアクセスできず、outerPropertyにはアクセスできません。

要するに、内部クラスは外部クラスのインスタンスにアクセスでき、ネストクラスはできません。選択肢はプログラムの要件に応じて選ぶ必要があります。