Pythonで作成したプログラムを他のPCで実行するためには、Pythonの実行環境と使用したモジュールがインストールされた環境が必要です。しかし、これは非常に面倒な作業であり、それを解決するためにPythonプログラムをexe化する方法があります。
PyInstallerの利用
Pythonプログラムをexe化するためには、PyInstallerというツールを使用します。PyInstallerはPythonプログラムをexeにして実行することが可能になります。
環境の作成
まず、Visual StudioのソリューションエクスプローラーでPython環境を右クリックし、環境を追加をクリックします。表示された画面の仮想環境を選択し、名前の部分に適当な名前を付け、ベースインタープリターの部分で、もともと使っていたPythonの環境（バージョン）を選択し、右下の作成をクリックします。
モジュールのインストール
次に、exe化しようとしているPythonファイルが使用するモジュールをインストールします。モジュールのインストールはPyPIとインストールされたパッケージの検索の部分に必要なモジュール名を入力すると、次のコマンドを実行する：pip install Pillowが表示されるので、この部分をクリックして、モジュールをインストールします。
PyInstallerのインストール
exe化するためのPyInstallerも他のモジュールと同様にインストールします。PyPIとインストールされたパッケージの検索の部分にpyinstallerと入力し、次のコマンドを実行する：pip install pyinstallerが表示されるので、この部分をクリックして、PyInstallerをインストールします。
exe化の実行
PyInstallerを使ってexe化するには、コマンドプロンプトでコマンドを入力する必要があります。プロジェクトの名前の部分を右クリックし、表示されたメニューのここでコマンドプロントを開くをクリックします。そして、以下のコマンドを入力します。
pyinstaller [pyファイル名]
このコマンドを実行するとdistというフォルダが作成され、その中に目的とするexeファイルが作成されています。他のPCでexeファイルを実行するには、exeファイルと同一階層にあるファイルすべてが必要になります。
オプションの利用
必要なファイルも含めてexeファイル一つにすることもonefileオプションを設定することで可能です。
pyinstaller [pyファイル名] --onefile
また、プログラム起動時に表示されるコマンドプロンプトのウィンドウを表示させたくない場合は、windowedオプションを指定します。
pyinstaller [pyファイル名] --onefile --windowed
onefileオプションを使うとdistフォルダ内にexeファイルが一つだけ作成されるので、このexeファイルを別のPCに持っていくだけで、Pythonや各種モジュールをインストールすることなく、実行することができます。ただし、使用するモジュールからさらにdllを参照している場合などは、dllのインストールが必要になるかもしれません。
以上がVisual Studio CodeでPythonプログラムをexe化する方法です。この方法を使えば、Pythonの実行環境と使用したモジュールがインストールされた環境がないPCでもPythonプログラムを実行することが可能になります。.