MySQLデータベースで複数のトランザクションが同時にリソースにアクセスし、相互に必要なリソースをロックしている場合、デッドロックが発生する可能性があります。MySQLのInnoDBストレージエンジンは、このようなデッドロックを検出し、自動的に回避する仕組みを持っています。
デッドロックとは何ですか?
デッドロックは、複数のトランザクションが互いに必要なリソースを保持し、同時にそれを解放しようとしている状態です。これにより、トランザクションが進行できなくなり、システムの停止やタイムアウトが発生する可能性があります。
InnoDBの自動回避機能
InnoDBは、デッドロックを検出すると、一部のトランザクションをロールバックしてデッドロックを解消しようとします。この機能は、トランザクションのタイムアウトや待機時間を考慮しています。デフォルトでは、InnoDBはデッドロックが検出された場合に、直近の変更を取り消すトランザクションを自動的に選択してロールバックします。
設定の調整
InnoDBのデッドロック検出と回避の動作は、設定で変更できます。例えば、innodb_deadlock_detect_interval
パラメータを変更することで、デッドロックの検出頻度を調整できます。また、innodb_deadlock_detect_interval
をゼロに設定すると、デッドロック検出が無効になります。
-- デッドロック検出の頻度を30秒に設定する例
SET GLOBAL innodb_deadlock_detect_interval = 30;
まとめ
InnoDBの自動デッドロック回避機能は、データベースのパフォーマンスと信頼性を向上させる重要な要素です。適切な設定とモニタリングを通じて、デッドロックに対するシステムの挙動を調整することができます。