React HooksにおけるuseCallbackとuseMemoの違いと使い分け

React Hooksには、コンポーネントのパフォーマンスを向上させるためのツールがあります。その中でも、useCallbackとuseMemoは、特に重要で混同されがちなフックです。この記事では、useCallbackとuseMemoの違いと使い分けについて解説します。

useCallbackとは

useCallbackは、メモ化されたコールバック関数を作成するためのフックです。これは、親コンポーネントが再レンダリングされた際に、子コンポーネントが再レンダリングされるのを避けるために使用されます。useCallbackは、以下のような場合に使用すると良いでしょう。

• レンダリングの度に新しい関数を生成する必要がある場合
• コンポーネントのプロパティとして渡される関数がある場合

useMemoとは

useMemoは、メモ化された値を作成するためのフックです。これは、計算コストの高い演算がある場合に使用されます。useMemoは、以下のような場合に使用すると良いでしょう。

• コンポーネントのレンダリングの度に計算を行う必要がある場合
• 計算の結果をキャッシュし、同じ値が再度計算されるのを防ぎたい場合

使い分け

useCallbackとuseMemoの使い分けは、以下のようになります。

• コールバック関数の生成：useCallback
• 計算結果のキャッシュ：useMemo

つまり、以下のような場合には、useCallbackを使いましょう。

const Example = ({ onClick }) => {
  return <button onClick={onClick}>Click me</button>;
};

const App = () => {
  const handleClick = useCallback(() => {
    console.log("Button clicked");
  }, []);
  return <Example onClick={handleClick} />;
};

一方、以下のような場合には、useMemoを使いましょう。

const Example = ({ count }) => {
  const result = useMemo(() => {
    return count * 2;
  }, [count]);
  return <div>Result: {result}</div>;
};

const App = () => {
  const [count, setCount] = useState(0);
  return (
    <>
      <button onClick={() => setCount(count + 1)}>Increment</button>
      <Example count={count} />
    </>
  );
};

以上のように、useCallbackとuseMemo
の違いと使い分けについて解説しました。useCallbackは、関数の生成を最適化するために使用され、useMemoは、計算結果をキャッシュするために使用されます。適切に使い分けることで、コンポーネントのパフォーマンスを最適化することができます。