macOS 12.3以降、AppleはPython 2.7を含むスクリプト言語ランタイムをデフォルトで含まない方針を発表しました。これにより、macOSのPython環境に大きな変化がもたらされました。
macOS 12.2時点のPython環境
- Python2:
/usr/bin/python
にPython 2.7.18が標準インストールされていました。 - Python3:
/usr/bin/python3
にPython 3.8.9が標準インストールされていました。
macOS 12.3以降のPython環境
- Python2:
/usr/bin/python
自体が存在しなくなりました。 - Python3:
/usr/bin/python3
は存在しますが、これはダミーで、初めて実行したときにCommand Line Developer Toolsのインストールが要求されます。
対応策
macOSのデフォルト環境にはPython環境が存在しないという前提に立つよう改修が必要となります。Python環境を丸ごとパッケージングして「ポータブルなPython環境」を用意し、それを自分の.appバンドルの中に取り込んで、それを内部的に呼び出す設計にすることが一つの解決策です。
このような変化は開発者にとって新たな課題をもたらしますが、それぞれのアプリケーションに適した対応策を見つけることで、これからもPythonを活用した開発を続けていくことが可能です。