Pythonでは、様々なパッケージが提供されており、これらは通常、ネットワーク経由でAnacondaやpip等のリポジトリからインストールします。しかし、ネットワークに接続できない環境でPythonのパッケージをインストールする必要がある場合、または特定のバージョンのパッケージをインストールしたい場合、.whlファイル（wheelファイル）を使用してパッケージをインストールすることができます。
Wheelファイルとは
Wheelファイルは、ZIP形式のアーカイブファイルで、拡張子が.whlのファイルです。Pythonでパッケージを配布する形式は大きく2種類あり、wheelはBuild Distributionと呼ばれる配布形式です。その名の通りビルド済みの配布物で、ユーザは所定の場所に解凍して配置するだけで使用することができます（ビルドの必要なし）。
Wheelファイルのインストール方法
Wheelファイルのインストールはpipコマンドを使用して行います。以下に具体的な手順を示します。
- まず、インストールしたいパッケージのwheelファイルをダウンロードします。PyPIのサイトからダウンロードできます。
- ダウンロードしたwheelファイルをPythonの環境にインストールします。以下のコマンドを実行します。
pip install --no-deps numpy-1.23.4-pp38-pypy38_pp73-win_amd64.whl
このコマンドは、numpyのバージョン1.23.4のwheelファイルをインストールする例です。
注意点
- Anacondaを利用している場合でも、condaコマンドではなくpipを使う必要があります。
- インストールしようとしているwheelファイルがインストールしようとしている環境に適していない場合、エラーが出ることがあります。その場合、適切なバージョンのwheelファイルを選択する必要があります。
以上、Pythonのパッケージをwheelファイルを使ってインストールする方法について説明しました。この方法は、オフライン環境でもPythonパッケージをインストールすることが可能であり、また特定のバージョンのパッケージをインストールしたい場合にも有用です。