Python 3.9では、辞書型に新たな和集合演算子が導入されました。これにより、2つの辞書の要素を含んだ新しい辞書を作成することが可能になりました。
辞書型と和集合演算子
Pythonの辞書型は、名前と値のペア(key-value pair)を格納するためのデータ型です。Python 3.9では、和集合演算子「|」を使って、2つの辞書の要素を含んだ新しい辞書を作成できるようになりました。
また、辞書を「インプレース」で更新するにはupdateメソッドを使えましたが、Python 3.9ではこれについても累算代入演算子の「|=」を使えるようになりました。
使用例
以下に、この新機能の使用例を示します。
c = {'a': 1, 'b': 2}
d = {'b': 3, 'c': 7}
e = c | d
print(e) # {'a': 1, 'b': 3, 'c': 7}
この例では、辞書c
とd
の和集合を取り、新しい辞書e
を作成しています。和集合演算子「|」は、「あと勝ち」つまり式の上で右側の方の値が優先されます。
まとめ
Python 3.9のこの新機能は、辞書型の操作をより直感的に、そして効率的に行うことを可能にします。これまでdict.update
を使うことが多かったと思いますが、元の辞書型を壊さずに、immutableな演算をわかりやすい記法で描けるのは色々と使い所があると思います。