Pythonでは、データのコピーは一般的な操作ですが、浅いコピーと深いコピーの違いを理解していないと、思わぬバグを引き起こすことがあります。
浅いコピーとは
浅いコピー(shallow copy)とは、元のオブジェクトの表層的なコピーを作成することです。具体的には、元のオブジェクトと同じ構造を持つ新しいオブジェクトを作成し、その中の要素は元のオブジェクトの要素への参照となります。
import copy
original_list = [1, 2, [3, 4]]
shallow_copied_list = copy.copy(original_list)
この例では、original_list
の浅いコピーを作成しています。しかし、original_list
の3番目の要素(リスト[3, 4])は、shallow_copied_list
でも同じリストを参照しています。
深いコピーとは
深いコピー(deep copy)とは、元のオブジェクトの完全なコピーを作成することです。これは、元のオブジェクトの内部にあるすべてのオブジェクトも再帰的にコピーすることを意味します。
import copy
original_list = [1, 2, [3, 4]]
deep_copied_list = copy.deepcopy(original_list)
この例では、original_list
の深いコピーを作成しています。deep_copied_list
は、original_list
と同じ構造を持ちますが、内部の要素は独立しています。
まとめ
浅いコピーと深いコピーの違いを理解することで、データのコピー操作を適切に行うことができます。どちらの方法を使うべきかは、プログラムの要件やデータ構造によって異なりますので、適切な判断が求められます。.