Python2では、xrange()
という関数がありました。この関数は、引数に設定した値を元に連続した数のイテレータを返す関数で、ループ処理をする際の繰り返し回数を指定したり、繰り返しの値をリストに格納したい時に使われました。
しかし、Python3からはxrange()
関数は使えなくなり、その特徴はrange()
関数に引き継がれました。つまり、Python3ではrange()
関数がPython2のxrange()
関数と同じ機能を持つようになりました。
Python2のxrange()
関数とPython3のrange()
関数の主な違いは、戻り値です。Python2のrange()
関数は繰り返し処理で繰り返す値が入ったリストを返しますが、xrange()
関数はイテレータと呼ばれるxrange()
オブジェクトを返します。この違いは、ループ処理をした時のメモリ負荷を考えた時に出てきます。
例えば、ループで1000000回といった大きなループをする際、Python2のrange()
関数でループをしようとすると、まずはじめに0から999999の値を格納したリストを作ってしまいます。これではメモリに負荷をかけてしまいます。それを解決するのが、xrange()
関数です。xrange()
関数はイテレータといって、次の要素にアクセスすることを繰り返すインターフェースを返しています。これにより、逐次処理ができるようになり、初めに膨大なメモリを確保しなくても良くなりました。
以上のように、Python2のxrange()
関数とPython3のrange()
関数は、同じような機能を持ちながらも、その実装の違いから異なる特性を持っています。これらの違いを理解することで、Pythonのバージョン間の違いや、Pythonのメモリ管理についての理解が深まります。