PythonでWeb開発を進める際に使われるWebフレームワークである「FastAPI」と「Flask」について、両者それぞれの特徴と強みを具体的なソースコードを用いて解説します。
Flaskとは
FlaskはPythonで開発された軽量のWSGI (Web Server Gateway Interface)製のWebフレームワークである。Flaskの特徴は以下の通りです。
- 軽量でシンプル: Flaskは最小限の機能を持っており、必要な機能は拡張ライブラリやプラグインで追加できます。
- 学習コストの低さ: Flaskのシンプルさとわかりやすいドキュメントにより、Pythonの基本的な知識があればすぐに使い始められます。
- 柔軟性: Flaskはプロジェクト構造や機能に関して制約が少なく、開発者が自由にカスタマイズできるため、さまざまなニーズに対応できます。
- 大規模なコミュニティ: Flaskは広く使われており、豊富なリソースや拡張機能が使えます。
FastAPIとは
FastAPIは、pydantic ライブラリでPythonに型定義の概念を取り入れながら、Python製のAPIを開発するWebフレームワークである。FastAPIの特徴は以下の通りです。
- 高いパフォーマンス: FastAPIは非同期I/Oをサポートし、ASGI (Asynchronous Server Gateway Interface) フレームワークであるStarletteをベースにしています。
- 型ヒントとデータ検証: FastAPIはPythonのタイプヒントを利用し、Pydanticを使ったデータ検証を行います。
- 自動ドキュメント生成: FastAPIは、APIの定義に基づいて自動的にOpenAPIとJSON Schemaのドキュメントを生成します。
- 学習コストの低さ: FastAPIはドキュメントが充実しており、Pythonの基本的な知識があれば比較的短時間で学習できます。
FlaskとFastAPIの比較
FlaskとFastAPIは、それぞれが持つ特徴と強みにより、異なる用途や状況で適しています。Flaskはシンプルさと柔軟性を重視し、大規模なコミュニティと豊富なリソースを持っています。一方、FastAPIは高いパフォーマンスと型安全性を提供し、自動ドキュメント生成などの便利な機能を持っています。
どちらのフレームワークを選ぶかは、プロジェクトの要件や開発者の好みによります。しかし、どちらを選んでも、PythonでのWeb開発を効率的に進めることができます。